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リュビさんの秘密基地【セルビア・アトリエ訪問記 第2回】

【文/古賀 亜希子

長年セルビアと日本の間でジャーナリストとして活躍された友人のドラガン・ミレンコヴィッチさんから、アーティストをご紹介いただきました。

こうして、アートを通したご縁が広がっていくのは、私にとって何よりの楽しみであります。

リュビボエ・ラジッチ(Ljubivoje Lazić)さんです。

自宅での仕事はここで

まずはご自宅にうかがいました。

玄関を入るとすぐに、油彩の作品が出迎えてくれます。

玄関を入るとすぐに作品が

リュビさんは、絵画、版画、素描など、様々な表現方法を駆使して制作しています。中でも、版画分野において、技術力が高く評価されているのだそうです。特別に木版を見せてくださいました。

木版
木版のディテール。厚みがあってかなり重たい
プリントされたものはこちらです!

さらに、リュビさんはデザインの分野でも活躍されていて、セルビアの通貨500ディナールのデザインをされたのだとか。お酒のラベルのデザインや、玄関のプレートなど、いろいろ見せていただきました。美しいカリグラフィーも、もちろんリュビさんのデザインのひとつ。

お酒のラベル
玄関プレート
イコンもリュビさんの作品
どのお部屋にも、壁という壁に作品が飾られていました

そして、自宅近所にあるアトリエへ向かいます。

こじんまりとしたレトロなスペース

モダンな雰囲気の自宅とは違って、アトリエは、半地下にあるレトロな空間でした。小さな空間でしたが、必要なものは全て揃っています。リュビさんは、ここで仕事をするのが好きなのだそうです。

半地下の空間は、非日常感を味わえます
パレットや絵の道具
制作中

まるで秘密基地のようなアトリエでした。楽しい時間をありがとうございました。


【プロフィール/リュビボエ・ラジッチ(Ljubivoje Lazić)】ベオグラード芸術大学応用芸術デザインアカデミーを卒業。版画制作と絵画を専攻した。2004年にフランスのパリで最も権威ある木版画コンクールでジャン・シエーズ賞(グランプリ)を受賞。紙幣・硬貨製造研究所で紙幣と有価証券のデザイナーとして働いている。


【文/古賀 亜希子】写真家。成城大学芸術学科を卒業後、東京綜合写真専門学校にて写真を学ぶ。国内外で作品を発表。2009年、ベオグラードでの個展開催をきっかけにセルビアが大好きになり、セルビアと日本の文化交流展覧会を多数企画。イェレナ・イェレミッチ著『イェレナと学ぶセルビア料理』の企画・翻訳に携わるなど、 最近は専らセルビア料理を研究中!

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