【文/古賀 亜希子】
東京・銀座のSteps Galleryにて開催される「素描展」(会期:12月9日〜21日)にて、故ミラン・トゥーツォヴィッチ(1965年 – 2019年)の作品が紹介されます。
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トゥーツォヴィッチは、セルビアを代表する画家で、これまで日本でも度々紹介されてきました。トゥーツォヴィッチ作品と言えば、油彩に彫刻を組み合わせた立体作品が有名ですが、実は素描(ドローウィング)こそ、基礎となるデッサン力がいかにあるかを証明してくれるものなのです。画家や評論家が見ると、必ずその実力にうなるほど。今回展示する作品は、ギャラリーのオーナー吉岡まさみさんが所有する素描作品です。
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展覧会の案内状に使用された作品は、吉岡さんがベオグラード滞在中にトゥーツォヴィッチと訪れたジャズバーで、音楽を聴く吉岡さんをいつの間にか描いていたものだそうです。彼は、その場でささっと絵を描いて、居合わせた友人にプレゼントをすることもよくありました。
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日本に遺された貴重な作品です。ぜひご覧ください。
展覧会名:
素描展
会期:
2024年12月9日(月) – 21日(土) 12時〜19時 ※土曜日17時まで、日曜日休廊
会場:
Steps Gallery
〒104-0061 東京都中央区銀座4-4-13 琉映ビル5皆
展示作家:
一色 映理子/倉重 光則/十河 雅典/永野 のり子/ミラン・トゥーツォヴィッチ
【文/古賀 亜希子】My Serbia運営者。Tiki’s kitchen撮影、制作。成城大学文芸学部芸術学科を卒業後、東京綜合写真専門学校にて写真を学ぶ。2009年、ベオグラードでの個展開催をきっかけにセルビアが大好きになり、セルビアと日本の文化交流展覧会の企画をはじめ、セルビアの文化を広く日本に紹介している。近年では、セルビアの写真や映像を言葉と共に物語にして発表している。