【文/小柳津 千早】
セルビアの首都ベオグラードと第二の都市ノヴィサドを結ぶ新たな高速鉄道が3月中旬に運行を開始しました。
列車種別は日本的に呼べば「特急」「急行」「普通」の3種類。最高時速200キロで走る「特急」と「急行」は、スイスのシュタッドラー社が製造する車両KISS200を使用します。愛称は一般公募の中からセルビア語でハヤブサを意味する「SOKO」(ソコ)が選ばれました。


路線距離は約75キロ。駅数は全部で13。運行本数は上下36本(上り18本、下り18本)で、「特急」は両都市を最短36分で結びます。


乗車券は駅の窓口のほか、セルビア鉄道のホームページ、アプリから購入できます。料金はベオグラード・ノヴィサド間が通常1000ディナールですが、4月30日までは特別料金で300ディナールに設定されています(1ディーナルは約1.2円)。「特急」と「急行」は全席指定席です。
高速鉄道の建設は中国の投資によるもので、隣接するハンガリーでも並行して工事が進められています。セルビアのヴチッチ大統領によれば、2年後にはセルビア北部の国境の町スボティツァまで延伸、その1年後にはハンガリーのブダペストまでつながり、全長350キロの路線が完成する予定です。
先日、ノヴィサドから特急列車「ソコ」に乗って、ベオグラードに行ってきました。その時の様子は次回、動画とともにご紹介したいと思います。どうぞお楽しみに!
【文/小柳津 千早(おやいず ちはや)】大学卒業後、セルビア語を学ぶためベオグラードに留学。そこで日本語学科に通う学生と出会い、無職の身でプロポーズをして見事成功。現地で約350人の前で結婚式を挙げる。帰国後、スポーツメディア関連会社に3年半、在日セルビア共和国大使館の通訳として10年間勤務。2021年10月中旬からセルビアに移住。YouTubeチャンネル「セルビア暮らしのオヤ」で現地の自然、文化を配信中。