【文/小柳津 千早】
※2024年1月に加筆・修正しました。
セルビアの首都ベオグラードと第二の都市ノヴィサドを結ぶ新たな高速鉄道が2022年3月中旬に運行を開始しました。
列車種別は日本的に呼べば「特急」「急行」「普通」の3種類。最高時速200キロで走るすべての「特急」、一部の「急行」は、スイスのシュタッドラー社が製造する車両KISS200を使用します。愛称は一般公募の中からセルビア語でハヤブサを意味する「SOKO」(ソコ)が選ばれました。オール2階建て4両編成です。
路線距離は約75キロ。駅数は全部で13。運行本数は上下最多62本(上り31本、下り31本)で、「特急」は両都市を最短36分で結びます(2024年1月現在)。
乗車券は駅の窓口のほか、セルビア鉄道のホームページ、アプリから購入できます(クレジットカード払い可)。料金はベオグラード・ノヴィサド間が通常400〜600ディナールです(1ディーナルは約1.3円)。「特急」は全席指定席です。
高速鉄道の建設は中国の投資によるもので、隣接するハンガリーでも並行して工事が進められています。近い将来、セルビア北部の国境の町スボティツァまで延伸され、最終的にはハンガリーのブダペストまでつながり、全長350キロの路線が完成する予定です。
最新情報はセルビア鉄道のホームページでご確認いただけますが、英語未対応なので翻訳機能をお使いください。アプリは英語対応しています。Srbijavozで検索してください。
最新の時刻表はこちら(2024年版)
上記、時刻表の参考として①はこのマークがある列車は土日祝に運休。②は「祝日は1/1,2,7、2/15,16、5/1-6、11/11とする」と記載されていますが、5/3-6は本来は祝日ではないため、なぜ記載されているかは不明です。種別のReは普通、RExは急行、ICは特急です。
なお、始発駅のベオグラード中央駅(Beograd centar 通称:Prokop)は、中心地から離れた場所にありますのでご注意ください。駅舎は建設中です。
【文/小柳津 千早(おやいず ちはや)】大学卒業後、セルビア語を学ぶためベオグラードに留学。そこで日本語学科に通う学生と出会い、無職の身でプロポーズをして見事成功。現地で約350人の前で結婚式を挙げる。帰国後、スポーツメディア関連会社に3年半、在日セルビア共和国大使館の通訳として10年間勤務。2021年10月中旬からセルビアに移住。YouTubeチャンネル「セルビア暮らしのオヤ」で現地の自然、文化を配信中。