【文/小柳津 千早】
セルビア人は老若男女問わずアイスクリーム(ジェラート)が大好きです。夏場のオープンカフェではアイスを注文していない人を探すのが難しいほどです。ただ、どちらかと言えば春から秋にかけて期間限定で味わうものという印象が強く、冬になると消費量はかなり減ります。レストランやカフェのメニューから消え、小さな商店ではガラスケースに鍵がかかります。
そんな中、私が住む街のカフェでアイスの販売が始まりました。2月中旬、例年ならまだ氷点下の寒さが続く時期ですが、今年は春のように穏やかな陽気が続いています。もしかしたら少し早めの販売に踏み切ったのかもしれません。
早速、ガラスケースをのぞくと、実に23種類のアイスが並んでいました。味の特徴として、①果物、ナッツ、チョコといったシンプルな味のもの、②世界的に有名な定番の味、③市販のお菓子の味を再現したものが挙げられます。ここですべて紹介したいと思います(カッコ内は味の特徴)
1. ヘーゼルナッツ
2. くるみ
3. ラファエロ(ココナッツミルクチョコレート)
4. ピスタチオ
5. フェレロ・ロシェ(ココアヘーゼルナッツクリーム)
6. レモン
7. パンチ(フルーツポンチ風味)
8. マラガ(ラムレーズン風味)
9. サワーチェリー&チョコレート
10. ストラッチャテッラ(ミルク、チョコチップ)
11. プラズマ(ビスケット)
12. カプリ(バニラ、チョコ、ストロベリー)
13. フォレスト・フルーツ(ミックスベリー)
14. ヨーグルト&サワーチェリー
15. スニッカーズ(チョコレート、ピーナッツ、キャラメル)
16. キンダー(チョコレート、ヘーゼルナッツクリーム)
17. ストロベリー
18. バニラ
19. チョコレート
20. ヤッファ(チョコ、オレンジ)
21. バナナ
22. ラズベリー100% ※ノンシュガー
23. ダークチョコレート
人気ナンバーワンのアイスは?
11. プラズマ と 20. ヤッファはセルビアで市販されている有名なお菓子です。プラズマは国民的ビスケットで、素朴な味わいとサクッとした歯応えが特徴です。ヤッファはチョコとオレンジジャムのソフトクッキーです。12. カプリはセルビアでお馴染みの棒アイスです。
お店の人に一番人気のアイスを尋ねてみました。「難しい質問だね」と少し悩みながらも「うーん、やっぱりプラズマかな。子供も大人も注文するよ」と教えてくれました。さすが国民的お菓子。アイスになっても不動の人気です。
ちなみに私の息子(6歳)はラズベリー100%のアイスを毎回頼みます。理由は2つあって、ラズベリーそのものが好きだから。そしてクリーム系ではなく、唯一のシャーベット系だからです。日本に住んでいた時はガリガリ君のような氷菓子ばかり食べていましたが、セルビアで売っているのはクリーム系のアイスばかり。ねっとりよりも、シャリシャリの食感の方が好き!という理由です。
これからセルビア旅行を予定している方、自分のお気に入りのアイスを探してみてはいかがですか?
【文/小柳津 千早(おやいず ちはや)】大学卒業後、セルビア語を学ぶためベオグラードに留学。そこで日本語学科に通う学生と出会い、無職の身でプロポーズをして見事成功。現地で約350人の前で結婚式を挙げる。帰国後、スポーツメディア関連会社に3年半、在日セルビア共和国大使館のスタッフとして10年間勤務。2021年10月中旬からセルビアに移住。YouTubeチャンネル「セルビア暮らしのオヤ」で現地の自然、文化を配信中。